Mozilla を使えということです。（2002.03.04.）
ユーザースタイルシート周りの注意とか追加。（2002-06）
もともとは Netscape のブラウザの開発コードです。
今 Mozilla と言えば Netscape 6 のベースになっているブラウザのことを指します。特徴は
です。
切り分けると何がいいかっていうと、心臓部は心臓部でいろいろなところに使いまわしができる、インターフェイスはインターフェイスでプラットフォームに依存せずに実装できる、ということです。おかげで Mozilla / Netscape 6 は非常に幅広いプラットフォームに対応しています。
で、心臓部の Gecko ですが、これがいちばんのウリなんですけど、「速くて正確で軽い」の三拍子兼ね備えているのです。Netscape 4.x までや Netscape 6.0 の頃のイメージは捨ててください。Gecko エンジンはものすごく速いです。実際には Mozilla そのものはかなりの高機能ソフトなので最速ではありません。ですが Gecko エンジンを利用しつつ機能を絞っているソフトなどを使えばその実力に驚くはずです。めちゃくちゃ速いです。Windows なら K-Meleon, Linux なら（ちゅーか GNOME を使っているなら） Galeon なんかが有名ですので、この辺を試してみてください。
IE はセキュリティホールが次々に発見され、次々にパッチが公開されていますが、果たして普通の人はそんなパッチ当てを頻繁にやるでしょうか？
まず絶対にノーです。まずあり得ません。よほどセキュリティに関心があるかシステム管理者でもない限り、自分の使っているプログラムのパッチ情報を頻繁に収集し、実際にパッチ当てを行う人はごくわずかです。Sircam の大流行があったにも関わらずバッチリ Nimda も Klez も蔓延しましたからね。普通の人は自分が実際に被害に合わない限りはパッチ当てなんかしません。
つまり、企業なんかで一斉に導入しているならともかく、個人持ちのパソコンのソフトとして IE, OE はふさわしくありません。普通の人が普通の感覚で用心せずに使っていると、まず間違いなくワームの温床になります。これは別に IE だけが特別に危険でダメダメということではありません。そういうことではなくて、普通の人は頻繁にアップデートしないと安全性を保てない製品を使わない方がよい、ということです。
ワームの話は別の機会に譲るとして、Mozilla には IE のようなセキュリティホールのほとんどがありません。（という話を書いたあとに Mozilla 1.0rc1 以前のバージョンすべてにセキュリティホールが見つかりましたけど X-P ）
もちろん、世の中のほとんどのブラウザが Mozilla になってしまったら、IE と同じようにセキュリティホールが次々に発見されるかもしれません。こういうのは被害の大きそうなものが狙われるわけです。でも、常識的に考えてそれ（Mozillaの大逆転）はあり得ないと思います。だからこそこれを読んでいる人には Mozilla を使ってほしい。
IE 4 がデスクトップ統合という機能を実現するとき、いろんなところでものすごい議論が起こりました。最近の人は初めて使ったブラウザが IE 4 とか 5 とか、6 とかいう時代ですから、そんなことはすでに過去のものになったような気もしますが、
今でも IE のその問題は解決なんかしていない
のです。もちろん便利になりました。ネットワークコンピュータも WWW のサイトもローカルのディスクの中身も同じようにアクセスできるという設計思想は実に素晴らしい。でも同時にユーザーはインターネットという危険な荒野(笑)との境界も小さくなったのだという自覚を持たなくてはいけません。しかし残念ながら、そういう感覚は育ちにくいのです。
そもそも IE は、Internet Explorer という外面の部分は IE というシステムの一部に過ぎなくて、実際には様々なコンポーネント（部品）に分かれてシステム内部にインストールされます。このおかげで Explorer や他の様々なアプリケーションからこの IE のコンポーネントを利用することができるのです。でも、この部品に先ほど挙げた危険性が潜んでいます。
つまり、IE の本当の危険性は IE を自覚的に使っていないときにこそあるのです。
だから本当は IE を Mozilla に置き換えるだけでなく、OutLook Express と Explorer も同時に捨てなければいけないのですが、さすがに OutLook Express を置き換えるのは大変だし、Explorer を完全に捨て去るのはかなり難しいので、その辺はちょっと置いておきます。
また、IE はそのバージョンアップがシステムのアップデートを含んでいることがあり、IE のバージョンを上げるとなぜか再起動してシステムの情報の書き換えをやってくれます。何をしているのか細かくレポートしてくれれば少しは不安も解消するのですが、そういうことはありません。
そして、すべてのプログラムについて当たり前のことですが、「落ちます」。いや、他のプログラムに比べて明らかに落ちやすいということはないのですが、IE が落ちると「かなり気が滅入ります」。いったいどうなっているのかと。だって IE は Windows が起動したときにメモリにロードされている、Windows のコアとも言える大事なものですから。
文章を書いているときに Word が落ちまくるのとどちらがイヤかと言われれば微妙な問題ですが、私は IE 以上に Word を使わないのでその辺はちょっとよく分かりません。
そしてコンポーネント化した IE がシステム内部に食い込んでいるということはこれつまりプラットフォーム依存ということです。実際、Mac 版の IE は Windows 版とは似ても似つかぬシロモノですし、その他のプラットフォームでは事実上使えません。
微妙なところです。確かに Netscape 6 は Netscape の知名度から雑誌の付録にも収録されるでしょうが、Mozilla はそんなことないでしょう。10MB のアーカイブを GET するのは確かにちょっとメンドイ感じがするかもしれません。でも、Mozilla はいろんなところにミラーサイトがあるので、案外すんなり入手できたりします。
それに Netscape 6 は基本的に Mozilla より古いバージョンです。Mozilla が正式な 1.0 を名乗る前の現在のバージョン（執筆時点で 0.9.8）よりもさらに古いものをベースに Netscape 流のアレンジが施されて配布されているのですから。
すでに Netscape 6.0 の正式版がリリースされてからしばらく経っていますが、Netscape 6 / Mozilla を使い始めるならまさに今がチャンスです。これまでのバージョンのことは忘れてください。Netscape 6.2.1（現在の最新） は今までの Netscape 6 を知っている人にとっては許せる程度のものですが、なんにも知らない人にとってはまだちょっと重いです。Mozilla 0.9.8 は Netscape 6.2.1 より確実に軽く、安定しています。
Netscape 6 は当初まったく新しいプラグインの実装を模索していました。おかげで Netscape 6 になったらやれあれが動かないこれが動かないと、かなり大騒ぎだったのですが、結局この新しい方式はやめたそうです。つまり、現在のバージョンでは今まで通りのプラグインが使えます。使えないとしたら使えるようになったことを知らないサイト作者が JavaScript かなんかで弾いているんじゃないでしょうか。
安心してよい。っちゅーことです。
ダウンロード、インストールは思いのほか簡単です。いやほんと。
を参考にしてください<(..)>
DOM Inspector ですかね。
あと、
こんなのもあるのですが、6.01 現在、日英混在のページで文字の位置が激しくずれたりします。フォントによるみたいですけど、なんかまだかなって感じ。まぁでもその辺を覗けばほぼ文句なしでしょう。あとは好みの問題だけ。
Mozilla にユーザースタイルシートを適用しようとして、ファイルを置いて設定を書いたにも関わらず全然反映されないので、なんでだろーと思っていたら Mozilla のプログラムが置いてある方の Chrome じゃなくて、ユーザープロファイルの方の Chrome の中身を書き換えないといけないのだった！ってことですね。でも、そういう風にきちんと書いてくれてないじゃん、これ。
というわけでオススメは userContent.css に input { font-size: 105% !important} と書くことです。Mozilla for Win のフォームは周りの文字と同じ大きさになってしまうので、中に表示される文字は余白などの分小さくなってしまい、読みにくいです。これを少し大きめにしてくれます。
プロファイルごとに細かく設定を切り替えられるのはいいんだけど、もう少し簡単にユーザースタイルシートを設定したり、その設定を ON/OFF できるといいですね。この辺は IE の実装がいちばん使いやすい気がする。（Opera も再起動せずに適用される部分とそうでない部分があったりして、なんだかイマイチだし。）
あと、残念ながら今のところ（2002-06）インターネットタウンページはなぜか Mozilla では検索できません。Mozilla の form に関するバグなのか、itp.ne.jp の方のバグなのかよく分からないんですけど。どーにかなんないもんでしょうかね。
いつの間にか対応されてました。2003年までにだいぶいろんなサイトで対応が進みました。